※この記事は、以下の記事の後編として書きました。
もしあなたが、「自分には、自己PRに書けるような特技や趣味なんて何もない」と思っているのであれば、先にこちらの記事をご覧ください。
では、本題に入ります。
あなたが毎日どんなことをしているか書き出したことで、「自分が関心を持っていることは何か」は分かりましたよね?ただ、まだそれをアピールできる状態にはなっていませんでした。
今回は、あなたがなぜそのテーマに関心を持ったのかを明らかにすることで、あなたのこだわりや価値観を明確にしていきます。
こだわりや価値観が見えてくると、それに基づいてあなたが無意識のうちに行っている判断や行動を特定することができ、その判断基準や行動力が、「あなたの特徴」であり、アピールすべき強みになるんです。
では、これをどうやるかというと、なぜなぜ分析を行います。
なぜなぜ分析とは?
読んで字のごとく、「なぜ~したの?」とひたすら問いかけて、答えることです。
例を挙げた方が分かりやすいので、前の記事の例を使って2つやってみます。
なぜなぜ分析:使ったモノ編
朝、髪をセットするときにワックスを使っている。
- なぜそのワックスを買ったのか?→前に使っていたワックスは不満だったから
- なぜ前のワックスは不満だったのか?→どれも2時間ぐらいでベタッと潰れるから
- なぜ前はそんなワックスを買ったのか?→雑誌で勧められていたから
- なぜその雑誌を信じたのか?→毎号購入しているファッション誌で、参考になる記事が多いから
- なぜそのファッション誌を毎号買うのか?→自分の趣向に合うコーディネートが多く紹介されているから
- なぜそのコーディネートが好きなのか?→安くてオシャレだから、体型を活かしてトレンドに合わせられるから…などなど。
こんな感じです。
ただ何気なくワックスで髪をセットしているということから、自分のファッションへのこだわりや、自分が満足行く商品を探すためのプロセスが明らかになりましたよね。
なぜなぜ分析:やったこと編
では続いて、物ではなく行動を元にした例も見てみましょう。
テニサーの練習日に、サーブを中心に練習した。
- なぜサーブを練習したのか?→苦手だから
- なぜ苦手なのか?→練習不足だから
- なぜ練習不足なのか?→練習日が少ないから
- なぜ少ないのか?→コートが予約できないから
- なぜコートが予約できないのか?→都内は抽選の倍率が高いから
…あれ?
なんだか変な方向に進んでません?
そう、実はこれは悪い例です(笑)
やってる内に「自分」が主語にできないような流れになったら、一旦そこでやめて、別の考え方をします。
なぜなぜ分析:やったこと編 Part.2
こういうときは、こんな風に進めてみましょう。
- なぜサーブを練習したのか?→苦手だから
- なぜ苦手だと練習するのか?→いいサーブを打ちたいから
- なぜいいサーブを打ちたいのか?→いいサーブが打てないと、試合で不利になるから
- なぜいいサーブを打てないと不利になるのか?→相手から強烈なリターンが来たり、ダブルフォルト(※1)してしまうから
- なぜ強烈なリターンやダブルフォルトがなければ不利にならないと言えるのか?→ラリー(※2)になれば互角以上に戦えるから
※1:サーブを2回連続でミスすると、それだけで相手にポイントが入る
※2:普通に打ち合っている状態
これならどうでしょう?
「テニサーの練習日に苦手なサーブを練習した」というだけの事実から、「ラリーでは互角以上の勝負ができる」という強みが見つかりましたよね?
ここから、さらに「なぜなぜ?」と続けることもできるんですよ!
- なぜラリーでは互角に戦えるのか?→鋭いバックハンド(※3)が打てるから
- なぜ鋭いバックハンドが打てるのか?→たくさん練習したから
- なぜたくさん練習したのか?→ある試合で相手のバックハンドに苦戦したから
- なぜ相手のバックハンドに苦戦したのか?→ラリーの途中でいきなり鋭いストレート(※4)を打たれると追いつけないから
…とかね。
※3:利き手とは逆側でボールを打つこと
※4:ラリーをするときは、ネットを挟んで対角線状に斜めに打ち合うことが多いが、その流れを切って正面に打ち込むこと
ここまでやると、これだけでちょっとしたエピソードが作れますよね。
過去の試合で鋭いバックハンドに苦戦した経験があったので、自分もたくさん練習をしてマスターし、ラリーでは互角の勝負ができるようになった。しかしサーブがネックで試合で不利になるので、これを改善するためにサーブの練習をした。
相手のバックハンドに苦戦した経験や、たくさん練習した内容を具体的にして、その結果としてどんな変化があったかを追加すれば、それだけであなたの特徴や長所を説明できる立派なエピソードになります。
具体的にする方法は、また別の記事で解説します。
まとめ:7日分のなぜなぜ分析をすれば、ネタはいくらでも出てくる!
今回は、1日の内にやった「ワックスで髪をセットした」と「テニサーの練習でサーブを練習した」という、たった2つのことを例にしてなぜなぜ分析をやってみました。
これをあなたの7日間に当てはめれば、いくらでもネタは出てきますよね?
ユニークな授業、ちょっと変わった勉強法、バイトで工夫していること、こだわりの文房具、肌のお手入れなどなど、無意識のうちに色んなことをしているはずです。
これらを「なぜなぜ~?」と突き詰めていくと、あなただけのアピールポイントが見つかりますよ♪