エントリーシートや面接で、「あなたはリーダーになったことがありますか?」とか「あなたのリーダー経験を教えて下さい」と聞かれたときの答え、持ってますか?
「リーダーなんて数十人に1人しかいないものなのに、全員に聞いてどうするんだよ!?」って言ってやりたくなりますよね!!(笑)
バイト先でリーダーだったり、ゼミやサークルのリーダーをやってる人は問題ありませんが、ほとんどの人はそういう立場にはありません。
でも、実は意外なところにあなたのリーダー経験があるんです。これは僕が就活をしていたとき気付かされたエピソードなので、きっと共感していただけるんじゃないでしょうか。
サークルの「なんとか係」だってリーダー!
2005年に僕が就活していた頃、やたらリーダー経験やら、チームで何かをした経験を聞かれていたので、むりやりひねり出したのが「サークルのホームページをリニューアルしたこと」でした。
当時はFacebookやアメブロは存在せず、mixiが始まった直後という時代で、今ほど気軽にホームページやブログを作れる時代ではありませんでした。なので、パソコンに強かった僕が「ホームページ係」になったんです。
あるパソコンの周辺機器メーカーの2次面接でこのネタを使ったところ、面接官の営業部長が「それは素晴しいリーダー経験ですね。」と食い付いてきたんです。
ホームページ係のエピソードと、2次面接での反応
僕がやったことは、ホームページのリニューアルです。その時に使ったエピソードの趣旨はこんな感じです。
自分のイメージだけで作ると、みんなが楽しめるものにはならないと思い、サークルメンバーの中でデザイン好きの人やパソコン超初心者を家に呼んで、アイデアを出し合いながら、その場でホームページを作り進めていきました。
こうして出来上がったホームページは、従来の4倍の勢いでアクセスが伸びていき、みんなが見に来てくれるものになりました。
これに対し、2つの質問を受けました。
部長の質問①:
その中で、受け入れられないアイデアもあったと思いますが、どう処理しましたか?
唐沢の回答①:
あくまでテニサーのホームページなので、操作性(初心者でも困らない)と、軽さ(ガラケーでもストレスなく見られる)を重視したいという思いがありました。
このため、派手さや綺麗さという意見は却下し、重くなりそうな機能も付けさせませんでした。かといって、文字ばかりではつまらないので、画像を軽くする工夫などは自分の専門分野を活かしました。
部長の反応①:
その操作性や軽さを重視したいという「思い」が、会社で言うビジョンにあたります。ビジョンに沿った製品を出していくことは、非常に重要なことですね。
部長の質問②:
そろそろ、後輩に引き継ぐ必要がありますよね?
唐沢の回答②:
その通りなんですが、パソコンに強い後輩がいなくて困っているんです。今のホームページを見て「こんなの作れない」と言う人ばかりで。
ただ、「ホームページ作成」という言葉が難しそうなイメージを与えているだけだと思うので、そのイメージをまずは変えたいと思っています。
部長の反応②:
会社でもまさにその通りです。最近(※2005年の話)はパソコン売場にも家電売場にも置けるような製品が出ています。
ところが、家電売場の担当者に「パソコン使ってあんなこと、こんなことができます」と教えても、「そんな難しそうなこと、お客様に説明できません」と言われることがあります。
ですから、もしあなたが未経験者に引き継ぐことができれば、その能力は会社でも非常に役立ちます。
で、何がリーダーシップだったのか?
このエピソード&質問から、どんなことが伝わったのか考えてみます。
- ホームページ作りのリーダーになった
サークルにたくさんある係のひとつですが、「ホームページを作る」ことに関してはリーダーです。 - 問題意識をもった
ホームページをリニューアルしたいと思ったのは、それまでのホームページじゃダメだと思ったからですよね。 - 事業を進めるためのビジョンを持った
「(芸術でもITのサークルでもない)テニスのサークルなんだから、デザインや機能よりも分かりやすくて軽いことを重視する」というビジョン。 - チームを作った
自分の不得意な部分をカバーしてもらうためのメンバーを考えて、集めた。 - ビジョンに沿った成果物を作った
チームからいろいろな声は出たが、ビジョンに沿った意見を採用、外れたものは却下して、方向性を見失わずにリニューアルを実現した。 - 成果を上げた
以前のホームページよりもアクセスが4倍。 - 今後の課題を認識し、対策を考えている
「引き継ぐ相手がいない」という問題が起きている。
そのことは認識していて、「『難しそう』というイメージを持たれているだけでは?」という仮説を立てて、ここから解消していこうと考えている。
「求める人物像」にめっちゃマッチしてる!!
どうですか?ただの「ホームページ係」の役割が、こんな説明になるんですよ!
主体性がある・問題意識がある・巻き込む力がある・ブレない軸を持っている…などなど、よく「こんな人を求めています」っていう中に出てくる言葉ですけど、ことごとく当てはまりますよね。
冒頭にも書いたとおり、当時の僕にとってこのエピソードは「むりやりひねり出した」ものでしたが、この面接を通じて、「実は立派なリーダーシップの経験だったんだ!」と自信を持つことができました。
時には、面接の中で自信が深まることってあるんですよね。
他の「なんとか係」だって行けます!
「その時代にホームページ作れるのはすごいテクニックだし、成果も目に見えるからリーダーシップって言えるんだ」って思ったかもしれません。
たしかに否定はできませんけど、他の係だって同じアプローチはできますよ。
会計係
- 部費の未納が多くて困っていた
- ちゃんと集金できる方法がないか考えた
- 他のメンバーにも協力してもらった
- 考えたことを実行した
- 未納者が減った
- 未納者ゼロにするために、次はこんなことをしている
合宿係
- いつも同じ合宿先でつまらないと感じていた
- 別の場所に合宿に行くことを考えた
- コートがある・移動時間も変わらない・予算も同等の施設で絞り込んだ
- 他のメンバーに、もっと合宿を楽しくできるアイデアを聞いた
- 条件や意見をまとめて、新しい合宿先で合宿をした
- みんなが楽しんでくれた
- 今後はこの考え方を用いて、毎回合宿先を変えていくことになった
まとめ:部長や幹事じゃないあなたもリーダー!
たとえあなたに肩書きがなくても、どんな小さなグループや役割であっても、あなたを中心に何かを進めた経験があれば、それはリーダー経験です。
それが卒論や趣味の一環であっても、たとえ合コンの企画でしかなくても、「リーダー経験はありません。」なんて言ってしまうよりは絶対プラスになりますよ!
あとがき
「こいつ、よく10年前のことなんて覚えてるな…」って思いました?
実はこのブログを開設する前にパソコンのデータを漁っていたら、当時書いていた就活日記ブログのバックアップや、就活家計簿のデータが全部見つかったんです(笑)