有給休暇取得日数が多い会社ランキングには要注意!あなたが知らない3つのワナ

有給休暇取得日数が多い会社ランキングには要注意!あなたが知らない3つのワナ

シェアする

就職活動の時に、知りたくてもそう簡単には分からないのが、「休みが取りやすいか」と「残業はどれぐらいあるのか」という疑問。

しかし、OB訪問や面接の場で聞くことはタブーとされている質問ですから、ググりますよね…休みたいですもん(笑)

しかし、残念なお知らせです…。

有給の取得率と、ワーク・ライフ・バランスは一致しません。

bsMIMIYAKO85_saikyounomado20140727-s

スポンサーリンク

明確なランキングのデータがあるのに、何言ってるの?

たしかに有給取得率に関するデータは経済誌の記事などによく登場しますよね。

6月も残すところ5日。今年もそろそろ折り返しだ。この6月にボーナス(賞与、一時金)が出て、それを原資に「夏休みは海外旅行に行きたい」と考えている人も少なくないだろう。旅行に行くならまとまった休みが必要…

ただ、たとえばこの記事の例だと上場会社に対するアンケートの回答結果でしかありません。なので、そもそも論として、「間違いやウソの回答」が混ざっている可能性があります。あくまでそのレベルの精度だということをまずは認識して下さい。

とはいえ、そこにこだわっていると検討できなくなってしまうので、データの内容は信用することを前提に、細かく見ていきましょう。

有給休暇の平均取得日数に潜む3つのワナ

あなたが学生だったら分からなくて当然なんですが、有給取得率が高い会社だからといって、あなたがしっかり休めるとは限らないんですよ…。この3つの切り口から説明します。

  • 平均取得日数は全社・全部署の平均値
  • 有給休暇の計画付与という考え方
  • 有休取得の圧力と、終わらない仕事の関係

平均取得日数は全社・全部署の平均値

まずは簡単なところから。

ランキングに出ているデータは年間の平均取得日数です。つまり、その会社の本社・支店・工場など全てを引っくるめ、もちろん全ての部署を平均した数字になっています。

極端な例を挙げてみましょう。

従業員数が500人のメーカーで、有給は一律20日間付与。平均取得日数は16日で取得率80%だったとしましょう。これでランキングトップ50に入れます。

ところが、大卒が配属される本社部門(営業・設計・生産管理・総務・人事…)には100人しかおらず、残りの8割は工場現場の作業員(でも正社員)だとすると、本社は誰も休めず、現場はしっかり休んでる、なんていうケースだってあるかもしれません。

もし、大卒のあなたがこの会社に入社したとしたら、「有給日数ランキング上位50位に入ってる会社なのに、ブラック企業だった!」なんていうことだって、起きるんですよ。

有給休暇の計画付与

聞き慣れない方もいると思いますが、有給休暇の計画付与とは「会社が、有給を取得する日を指定できる」という制度です。

会社と労働組合が合意し、労使協定に基づきこれが適用されると、あなたが休む日を決められるのは年間5日間だけで、残りは会社が「何月何日に休みなさい」と指定することができます。

http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/faq_04.html

僕はこれまで3つの会社で働いてきましたが、そのうち1社では有給取得率が低い従業員に対して実際に運用されました。彼らに対しては「この日に休まなくてはなりません。原則として、あなたの都合で変更することはできません。」という連絡が入るんです。

「ひどい話だ!」と思うかもしれませんが、こういう会社もあるのが現実です。中には、お盆の時期に計画付与をして、「夏期休暇」として有給休暇を消化させる会社だってあります。

また、会社休日に「土日祝日、年末年始、夏期休暇、有給休暇(10日)」と書かれていても安心できません。夏期休暇が9日間あったとしても、土日×2回で4日、有給休暇の計画付与で3日、完全なお休みで2日というパターンだってあります。これだと、「平日なのにお休み」という「真のお休み」はたった2日だけですよね。

そんな計画付与された有給であっても、れっきとした有給休暇ですから、ランキングにも当然カウントされます。

こんな有給休暇でも、あなたは納得できますか?

有休取得の圧力と、終わらない仕事の関係

3つ目に、一番暗くなる話をします。

記録上は有給で休んだことにしておいて、でも実は仕事をしているという人が存在します。これは有給休暇の話と言うよりは、もはやサービス残業のことなんですけどね。

なぜこんなことになるかというと、仕事が忙しすぎるんです。

仕事を終わらせないと、お客様や同僚に迷惑がかかる

締切に遅れると上司に怒られる

終わらないと他の仕事にも影響する

どんどん自分が苦しくなる

そんな目に遭うぐらいなら、休日返上で働いた方がマシ

それで休日出勤扱いにしたり、有給を取り消ししてるならまだ正常なんですけど、そうすると残業時間が増えたり、有給消化率が下がることになるので、やっぱり上司や人事から文句を言われるんですよ。すると、それも辛いので、休んだことにしておいて仕事しちゃうんです。

これも有給休暇1日としてカウントされます。そう記録してるんですから、当然です。

僕自身はやったことありませんけど、経験した3社のうち2社で、サービス有給していた人を知っています。

有給を取得するための最大の武器は、あなたの強みを仕事に活かすこと

有休取得日数ランキングを信じることがいかに危険かは分かったと思います。

また、実際に働いている知り合いに聞けたとしても、他の部署のことまでは分かりませんし、あなたがどこの部署に行くのかも分かりません。

一方で、僕は10年間のサラリーマン生活の中で、新入社員時代からずっと部署内での有給消化率はトップクラスでした。

ある部署では、若手の平均取得日数が5日前後のところ、僕は15日ぐらい休んでました。上司としても「ダメ」とは言えないものの、「お前、ちょっと休みすぎじゃないか?みんな頑張ってるんだから、ちょっとバランスを考えてみてくれ。」ぐらいのことは何度も言われました。

でもこの部署、オジサン達はしっかり休んでましたし、全社平均も10日前後でした。なので、「僕の業務量は他の人と大差ありません。僕が休みすぎなのではなく、みんなが休まなすぎなんです。」と反論しました。

仮に、部署の若手が同じ業務量で、彼らが忙しすぎて休めないでいたとすると、僕だけ休んでも仕事が回っていたのはなぜでしょうか?

それは、自分のやりたい仕事…つまり強みを活かせる仕事をしていたからです。得意なこと・好きなことをやる方が、苦手なこと・嫌いなことをやるよりも、効率よくスピーディーにできますよね?

結局、そういうことなんですよ。

だから、あなたの強み、見つけて下さい。

有給休暇取得日数が多い会社ランキングには要注意!あなたが知らない3つのワナ
あなたらしい生き方探しを応援する
「天職ウォーカー」の更新情報を、
いいねしてチェックしよう!
スポンサーリンク
参考になったと思ったら、お友達にも教えてあげてください!
「参考になった!」と感じたら、お友達にもシェア!

シェアする

フォローする

コメント